2009年6月19日金曜日

hammarby sjöstad,

6月16日、久々にhammarbyに向かった。このエリアを日本語で書くとき、サイトによって表記が違うので困る。ここではハマビーとする。

もともとハマビーはストックホルムの中心街の一つ、södermalm(ソーデル)という島の南側に位置する新興住宅街である。2004年の夏季オリンピックにストックホルムが立候補した際に選手村として開発が始まった。残念ながらアテネに敗れ、オリンピック選手村になるという当初の目標はかなわなかったが、結果的に世界最先端の環境技術を駆使したエコシティーとして現在も開発が進んでいる。

以前は重工業の工場などが立地していたらしく、かなり環境汚染が進んでいたエリアだったらしい。なので、開発を進める時は土壌の浄化から徹底的に行った。その分のコストが余分にかかるため、結果的に高級住宅街になっている。テーマは「2倍環境に優しく。」どれくらい実践できているかは疑問だが、かなり最先端の技術を駆使した都市計画が進んでいる。

ここを初めて訪れたのは留学が始まった2007年の秋。最初の授業のスタディートリップで訪れた。それから約2年。もちろんその後何度も足を運んではいたが、昨夏?秋?以来久々に見たハマビーにはかなり驚いた。それは、当然なことなのだが、開発が進んでいたことだ。少なくとも、初めて来た頃にはただの工事現場だったエリアが、人の住める快適空間に変貌を遂げていた。

センターからハマビーに行こうと思うと、地下鉄とトラムを乗り換えるorソーデルからの無料連絡船に乗ることが一番。当然自転車道路も整備されているので、私は毎回自転車で船にのっていく。数分のクルージング。エコシティーということで、一応、車がなくてもすぐに都心に出られる工夫がしてある。カーシェアリングもあるから、本当に必要な時はそれを使える。ただ、高級住宅街に住むリッチピープルが、自身の富と名声を表現するような燃費の悪い高級車を運転してることもある。

ここのエリアの最大の特徴は、なんと言っても水だと思う。群島に位置するストックホルムはいくつかの島から成り立っており、水辺がとても多い。が、ハマビーほど水を感じられるエリアは他にない気がする。当然、自然の水があり、ウォーターフロントの遊歩道はとても快適だ。水辺に面していないエリアでも小さな人口の小川が流れており、やはり水を感じられる。そして、当然、ゆったり空間に気持ちのいい人口の自然が十分すぎるほどに取り入れられている。さらに、そこで人々がくつろげるベンチや小さな人口島が用意されており、天気のいい日なんかはとても快適。街並みも、建物は最先端の技術とデザインが融合したものばかりで、旧市街の中世の様子とは違う素敵な空間が整っている。

ここで日本の高級住宅街と比較してみる。まず、建物の規模が違う。日本の高級マンションに比べ、圧倒的に低い建物が多い。そして自然と憩いの空間の大きさ。住民が芝生にシートを敷いてサンドイッチ食べにに行けるような空間が家のすぐ目の前にある。数回しか行ったことがないから不確かだけれど、例えば六本木ヒルズの目の前にそんなゆとり空間があった記憶はない。自然とのふれあいを大切にする文化の違いかもしれないけれど、こういった考え方はとても素敵。

では、日本の高級マンションでこのようなことを実現することは不可能なのか?と言ったら、実は可能になる日が近づいている。人口の自然減少が始まっており、今のままだと数十年後には東京でさえ人口が減り始める。そうなったときに、今まで使われていた空間が使われなくなり、そこの有効活用を考えなくてはならなくなる。そこで、憩い空間を創ってしまうというのが私の考えである。人口が減ることにより、必要な住居の数も減る。交通量も減るので必要な道路の幅員も減る。余った部分を希望者に貸し出し、各自に憩いの空間を設計させる。そうすれば行政は維持費を削減できるし街並みも楽しくなるという、圧倒的に楽観的な素敵な未来像が描ける。人口がこれ以上減ったら成り立たなくなる地域は、日本各地にたくさんある。逆に、これ以上増えても困るへ都市も、世界に目を向けたらたくさんある。いちばんちょうどいい大きさにする、Right Sizing。これがそのうち広まれば、もうちょっと楽しい町がたくさんできると思う。相変わらず話の一貫性がなく飛びまくってしまった。

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