2009年8月1日土曜日

sado, niigata. 佐渡、新潟 その⑧

佐渡に関するインタビュー編はこれを最後にしたい。Q6は「30年後、佐渡はどのようになっていてほしいか、どのようにしていきたいか」というものだ。その回答を3グループに分類した。佐渡が失ってしまったものを得る、佐渡にあるものを維持する、その他、という3つである。

まず第一に、佐渡が失ってしまったものを得るでは、

  • 若者にとって魅力的な場所になること 24
  • もっと活気のある島になること 17
  • もっと雇用機会があること 8
  • もっと観光客が来る 7
  • 老若男女問わず魅力的な場所 7
  • 子どもにとって魅力的 5
  • 人々が住みたくなるような島 4
  • 高齢者にとって魅力的な島 4
  • もっとバランスのいい年齢分布 4
  • もっと移住者 4
  • 本土とのネットワークがいい 3
  • 人口増加 3

第二に、佐渡にあるものを維持するでは、

  • 自然と暮らせる 22
  • 変わらないでいてほしい 8
  • 佐渡らしさ・佐渡パラダイム 7
  • 伝統文化を大切に 7
  • エコアイランド・エコツーリズムとしてのモデル 7
  • 第一次産業が活性化 6
  • 治安のいい 6
  • もっとトキがいる 6
  • 自給自足 4

その他

  • 佐渡に自信をもてる 5
  • 人口が減ってもかまわない 5
  • いい人・いい人情 4
  • 持続可能な社会 3
  • 助け合いの社会 3

という感じであった。今こうして書いてると、この分類はとても主観的な気がする。たとえば、誰かにとって魅力的であるというのは、他の人にしてはわからないこと。なので、1グループ目で、すでに誰かにとって魅力的で暮らしやすい町である佐渡を、佐渡が失ってしまったものとして分類するのには若干抵抗がある。しかし、例えば交通の便で言うと、大佐渡・小佐渡の海岸部や山間部に集中する限界集落に住む人々にとって、公共交通機関は1日に少ない日には1日2本しかないようなこともあり、自家用車を運転できない状況になってしまった際の不便さは明らかである。このような視点と私の第一印象でこの分類をした。

本当はこの質問の後にQ7としてそのための課題、Q8としてそのための戦略、というものを聞いた。が、真剣に考えて答えて下さった方々には申し訳ないが、まだこれに関しては集計していない。というのは、論文の最終の議論のパートで、今後の佐渡への提言のようなものをしていくのだが、そのパートがまだ全然書けていないのと、それゆえ「後でいいかー」という甘えが生じてしまった。きっとしばらくしたらまた書き足したい。次からはインタビューの報告や論文の紹介をしていきたい。

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