2009年10月20日火曜日

Perth, Scotland、パース スコットランド

論文を9割9分仕上げて10月中旬スコットランドへと向かった。一応の名目はセントアンドリュースに住む友人を訪ねることだったが、スコットランドの小さな町や村を訪ね歩き、イギリスのまちづくりや過疎地域の実情を学ぼうなんていう学術的な目標もあったりして。結果的に、とてもいい勉強になった。そんなわけで、まちづくりに関して少しずつ気になったところを思い出しながら紹介していきたい。最近の書き込みはなんとなく日記のような旅行記のようなものになりつつあるし、まるで英語で書かなくなってしまったけれど、まーそういうのはとりあえず気付いてないふりをする。

友人との集合場所はパースという町にした。エジンバラとセントアンドリュースの真ん中らへんのように見えたためそうしたのだけれど、実はそうでもなかったりした。このパースは有名なオーストラリアのではなくて、スコットランド中部に位置する、人口4.3万人ほどの都市である。エジンバラからは電車を2本乗り継いで、約1時間半の距離である。直線距離だと短そうに見えるのに、電車だと大回りをするからちょっと余分に時間がかかった。ウィキ情報によれば、昔はスコットランドの首都であったみたいだし、この規模の町はこのエリアではかなり主要な町のはずなので、電車でもバスでも行けて、交通の便としてはスコットランド内では全然悪くない方だと思う。

町中は歩行者専用道路が整備されており、日本の4万人都市では考えにくい歩行者の量があった。これはヨーロッパではけっこうよく見かける。5万人くらいの都市のセンターは多くの人でにぎわっていることが多い。これは日本じゃちょっと想像ができない。不思議である。

私たちが地図を見ながら困惑していたら街頭ギタリストのお兄さんが話しかけてくれて、町に関するいろいろな話を聞かせてくれた。産業革命や工業化が進んだ結果、ワーキングプアや農村の空洞化なんかが起きててどうのこうの・・・と。どの国も抱えている問題は同じなんだなーなんて痛感した。

町の真ん中をthe River Tayという川が流れていて、両岸をいくつかの橋がつないでいる。中でもSmeaton's Bridgeは1766年に完成された立派な古い橋である。町の中心部からこの橋を渡って対岸へ向かった。

対岸にはsculpture trail (彫刻街道)があり、自然や芸術を楽しみながら歩ける工夫がある。素敵なイングリッシュガーデンに彫刻が点在しているのだ。いくらかつての首都であったとはいえ、人口たったの4万人の町がこんなに素敵なインフラを整備できているのは、やっぱり文化の違いなんだろうか。勉強になるし恐れ入る。

この街道を歩いた目的だったのがナショナルトラストforスコットランドの一つであるBranklyn Gardenを訪ねることであった。旅を始める当初は、まるでナショナルトラストを見るという意識はなかったのだけれど、偶然空港で目にしたスコットランドのナショナルトラストのガイドブックが、「せっかくだから見に行ってみよう」という意識にさせた。庭園はすでに冬期開園時間になっていたのか、入口には誰もおらず、ただ「入場料を箱に入れてください」的な張り紙がしてあるだけだった。庭園はどこか日本庭園(というか六義園)を思い出させる造りになっていた。どこまでも手入れが行き届いているわけではなく、そういう適当さ?自然さ?が堅苦しくなくてよかった。私たち二人だけしかいないと思いきや、帰りがけには恐らくおじいちゃんおばあちゃんと孫二人や、三脚に立派なカメラを持った写真家もいた。さらに、一応オフィススペースでは2人くらいパソコンをいじってる人もいたし、庭師ぽい人も数人いた。

最後にthe River Tayの中州の島を少し歩き、話を聞かせてくれたギタリストに会おうとまたセンターまで戻るも会えず、ちょっと本屋を冷やかしてからセントアンドリュースに向かいました。

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