ここを訪ねた理由は、旅行前の予習で偶然見つけた写真が魅力的であったことが行きたいと思うきっかけになったのだが、ここにある宮殿がナショナルトラストforスコットランドに指定されているとわかったことも1時間半もバスに揺られる覚悟につながった。実際行ってみて、もちろん感心したし勉強になった。
村の入り口にいきなり宮殿があり、さっそく入ってみる。とはいえ、時間(&関心)の関係で庭園だけだが。案の定すばらしい。現役世界最古のテニスコートが園内にある。今のテニスとは若干形式が異なるゲームみたいだけれど。庭園内の石垣にはコケとかシダとか生えてて、ありのままな雰囲気がとても好印象だった。きっとこうするのがイギリス式なんだろうなーなんて思う。イングリッシュガーデンもフランスガーデンの超人工的な幾何学模様に対抗するかのような自然さだし。もちろん計算された自然さなんだろうけれど。そういう文化なんだろうなーなんて感じた。
庭園鑑賞をした後、町に出てみる。とはいえ、あっという間に一周できてしまったが。関心を引いたのが、まちづくりへの工夫・貢献である。もちろん建築物や町並みは素晴らしい。が、それをさらに際立たせるのが村民の工夫だった。素敵な植え込みやサインなんかで雰囲気は全然違うものになるんだなーなんて認識した。
そして、村の奥にあるfalkland estateという自然保護区へ。ここはナショナルトラストではないけれど、やっぱりやっている内容は保護のようだった。ナショナルトラスト以外にもかなり多くの団体が古い大切な伝統や資源を守る活動をしているみたい。ソフトの部分の保存活動は見なかったけれど、ハードの部分での意識の高さをかなり実感した。昔スコットランドのお姫様がフォークランド宮殿に来る際に、この森を歩くときはお姫様ではなく田舎の普通の女の子に戻れる場所だったらしい。ここを歩いているときに、私の尊敬するCWニコルさんが日本の森を再生したくなる気概がなんとなくわかった気がした。エリアは無料で開放されており、地元の人が多く散歩に来ていた。隣に全寮制の男子校(イギリスのパブリックスクール?)もあるせいなのか、若い人もちらほらいて。森や古い橋・トンネルが厳かな雰囲気を出していただけでなく、たまにあるサインも岩を彫ったシンプルなもので、これもすごく素敵だった。
こんな村なのに主だった道は電柱は(当然のように)地中化されていて、たまに一本電柱がにょっきり生えてきてはそこから電線が各家に分けられていた。石畳の素敵な界隈も残っていた。ただ、当然ながら人々の移動は車がメインのようで、いたるところが路上駐車地区になっていた。車に都合がいいからか、コンクリ道路もメインになっていたし。きっと歴史ある町のコンクリ道路はイギリス人にとってはかなりの妥協なんだろうけれど、理想だけじゃ村では住めないんだろうなーなんて感じた。
パースにある庭園やフォークランドの宮殿を見て帰宅した後、日本ナショナルトラストをチェックしてみたのは言うまでもない笑
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