2009年11月11日水曜日

riga, latvia, リガ

スコットランド1週間の旅から戻った後、日帰り強行軍でリガへの修学旅行?に級友2人と出かけた。ストックホルムからはボート、エアーバルティック、ライアンエアーと、様々な選択肢があるが、今回はライアンの格安チケットで往復約26銭という理不尽なチケットを見つけたのでそれを利用した。ストックホルムの郊外にあるスカブスタというサブ空港を活用し、そこまで80分かかるため、朝4時集合という暴挙であった。

リガ空港からは公共交通機関のバスでセンターまで約30分の旅。去年夏のブカレストでぼったくりタクシーに痛い目に遭ってからは東ヨーロッパでは絶対にタクシーに乗るまいと誓っていたので、しっかり事前調査をしておいて大正解だった。

一応、都市計画家の卵3人での旅ということで、観光&楽しむということ以外に、歩く、見る、学ぶ、なんてことも目標には掲げていたが、実際に旧ソ連のまちづくりというか、その仕組みから抜け切れていないまちづくりというか、そんなかんじな雰囲気を感じ取ることができたのは収穫だった。最も顕著にそういった負の遺産?が垣間見えたのは、特に道路事情だった。観光資源である世界遺産指定の旧市街は流石に美しい。素晴らしい。しかし、そこから少しはずれるだけでとんでもないことになっていた。道路は陥没し、橋は崩れ落ちかけているにもかかわらず、補修工事が行われそうな雰囲気はまるで皆無だった。

一方、すごくいいなーなんて思ったのは、公共交通機関のネットワークである。空港からも普通料金で乗ることができるバスをはじめ、市内にはトロリーバスやトラム、バスが充実していた。しっかり把握さえできていればとても快適に移動ができそうであった。特にトラムが走ってる町ってのは、私の中ではそれだけでイメージがいい。

それ以外で楽しいのは、やっぱり人々の営みである。マーケット文化がとても発達しており、肉の市場、服の市場、野菜・果物の市場、お菓子の市場、その他雑貨の市場、と見て楽しみ、お店の人と会話して楽しむことができる。市場のおばちゃんたちとの言葉の壁を無視したコミュニケーションは、楽に会話が楽しめる観光とは別の楽しみである。


それ以外にいいなーと感じたのは、地下道のグラフィティーである。4年前に訪れた際にはなかった(と思う)グラフィティーが、暗いイメージの地下道をなんとなく明るいものにしていた。プロフェッショナルなグラフィティアーティストの作品がイメージアップを担うのは横浜でも見られたけれど、あのようなストリートカルチャーがまちづくりに活かされるのは、ストリートカルチャーフリークの私としてはかなり嬉しい。

公共交通やグラフィティーなど、素敵な部分も多く学べたし、同時に旧ソの遺産も垣間見えた弾丸ツアーであったが、一番考えさせられたのがこの国の勝ち組・負け組の間にあるギャップである。いい服着て高級車に乗る人がいる一方で、町のいたるところで物乞いをする人々がいて、旧市街を一歩離れればボロボロの建物もたくさんある。月曜夜の町の中、観光客目当てに売春を誘いかけてくる若い女の子もいた。こういう勝ち負けのない社会を目指す社会主義が終わり、競争原理の資本主義が支配するようになって、この経済体制のシフトに対応しきれない人々への対応ってのはもっと考えていかないといけんなーなんて思った。

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