2009年11月15日日曜日

seoul, south korea, ソウル

帰路、学割のヘルシンキ-ソウル便の異様な安さに考える暇を持たずして手が伸び、ちょうど友人を訪ねたかったのも手伝い、ソウルに4泊滞在することにした。これが初めてのアジア訪問であった。行ってみて実際とても勉強になった。エネルギッシュな国民性や、食文化の違いなんかがソウルを歩いていてとても楽しいものにさせた。

ソウルで特に見たかったのはcheonggyecheonという市内のど真ん中を流れる川である。ここは、かつてその上を道路が完全に覆っていたのものを、住環境改善のために2005年に取り除き、市民の憩いの場として再生させた、世界的に有名な都市再計画プロジェクトが行われた川である。

実際に歩いてみて、最初のしばらくは若干不快な匂いがしたけれど、それも耐えられないレベルではなく、慣れてから(というか鼻が麻痺してから)はとても快適だった。水も見た目はかなり透き通っていて、清潔感のある雰囲気も好感が持てた。水量が制限されているからか、ウォーターアクセスもあり、韓国人の友人曰く、夏場は水辺だけでなく水を楽しむ人々も多いらしい。ベンチ的機能を持ったものも至る所にあり、一所に留まりお話できたりもする。ちょっとした茂みまであり、カップルがちょっと隠れていちゃいちゃできる場所も多少あった。たまに上を渡す橋の下には市民ギャラリーも整備されていたし、音楽ライブイベントが開催されてたりもした。今はソウル提灯祭が開催中で、そういうイベントが充実してるのもうれしい。若干人工的すぎるかなーなんて感じたけれど、都心のオアシスとしての機能は充分すぎるくらい果たしていた。何より、結果的に多くの人々が活用し、私が大好きなデンマーク人都市学者ヤンゲールの言う、必要活動以外の任意活動や社会活動が多くみられる都市空間になっていることに感動した。

もちろん政治的な背景があり、きっとかなり多くの問題を内包しているんだろうなーなんて感じもしたが、実際に優れた都市アメニティが結果として創造されていることが世界中から注目を集めている理由なんだろう。首都高が河川に蓋をし、責任問題や水質問題からウォーターアクセスが得られない東京も学ぶべき事例のように感じた。

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